残骸

映えない人生

噛み合わぬ2人

 

感想というのは鮮度が命。

 

《フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ》

観ました。(間に「・」を入れなきゃいけないのが面倒なのでもう二度と正式名称は出しません。)

 

あ、ややネタバレ?になるのか??

普通に感想言うけど観る予定の人がいたらまぁ回れ右してください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

エロ的にはそうでもない。

もっとドギツいプレイ想像してたから、あっなあーーんだ!って感じ。いやエロいはエロいんだけど。

 

 

でも映画の中でどこが一番エロかったかと言ったら、まだ映画始まって間もないシーンで

 

 

 

「契約するまで触れないよ」

 

ってセリフのあと、エレベーターが開いて2人で乗り込んで直ぐ様ちゅーするところ

ええええおま、えっ、契やっ、ええええええええええってなったし実際声で「ひええええええ」って口から出てた。そこが一番興奮したしエロかった。個人的に。そういうのがエロなんだよなあ〜って思った。ロマンスとエロは切り離せないわけよ。まあここが自分の興奮ピークになるとは思わなかった。

 

いやこの相手の女がまあ全然雌奴隷レベル低すぎて、プレイが過激にならなかった。Mに目覚める話ではないようだ。シリーズものになってるみたいだから今後はわからないけども。あまりにも思い通りにならないから私若干イライラしちゃった。なんやねんこの女…尻くらい叩かせろや…ってなった。

多分本当に普通なんだなって。性癖ドノーマル女vsご主人様志望の男って感じ。すっごく平たく言ってるなどうしようラノベの感想みたいになってる。いやでも思い通りにならないからこそ加虐心煽られるのかな…いやそんなことないよね、雌奴隷を欲してたもんね…

 

SMシーンどきどきしたけど、結局リアルに考えてしまって

 

「うわあ、そんなに腕あげたら……脇毛気になってプレイどころじゃないだろうな…」みたいな…(ロマンスは何処)

 

 

でも事前学習してたから、「あ、この鞭は意外と痛くないんだよね」とか「うわこれは痛い!」とかよくわかりました。SMバーでの経験がすごく役に立った。まさか役に立つ日が来ようとは。

 

身体がよじれるのに合わせて縄が軋む音がすっごく良かった。

鞭を身体に這わせて、静かに優しくなぞっていくのにその動きが豹変して、ピシャリと音を立てる瞬間が最高。空気を吸ってしまう感じ、来る!という感覚、ぞくっときた〜〜

 

 

しかし2人の関係性に関してはツッコミどころ多かった気がする。「自分から主人に触れてはいけない」というルールがありながら、わりとちゅっちゅしてる。いや全然イチャついてるが…?と思ってたら女の方が「どうして私から触れてはいけないの!?」と怒り出す。

えっっ 結構触れてない!?

と思ったけど、これは私の奴隷レベルの方が高いからなの?最初の契約ではデートはしないって言われてたのに結局週一でデートするという約束に切り替えてたしなんなん?私なんて何年間も(以下略)

 

双方中途半端な感じだった。

どちらも成りきれてないというか…そういうのが見所なのかな?結局なんか彼も真のサディストなのかと考えたらそうでもない気がする…結構彼女に振り回されてるし、意見は変えるし、なんかこう、確固たる意志を感じなかった。マジの奴って絶対自分を曲げないじゃん。

「これは変わりません、求めるなら他にいってどうぞ。」くらいに構えてるはずなんだよ。こちらの脅威を逆手に取って転がしてくるじゃん。そういうのないんだよな、ただの幼少期の歪みが性的嗜好に向いてしまっただけで、愛情を覚えたらめちゃくちゃノーマルになりそう。

 

あと「俺は恋愛はしないよ」と言うセリフがめちゃくちゃ個人的な古傷えぐられたけど、おまえ結局普通に恋愛してない?って思った。好きでもない女とお空のデートせんやろ。恋愛しない宣言してる男ってテキトーなホテルに呼び出すくらいしかせんやろ。

 

そうそう、でもこの男の怒りポイントがすごくツボだった。勝手にお酒飲み過ぎた時と、実家に行くのに黙って行こうとした時にすごく怒るの。私からしたら理想的な怒りなんだけどこれ。その流れで本格的スパンキングシーンほしかったなあ。

 

ていうか雌豚奴隷的には報連相とか当たり前だからね。そんなに怒ること!?って女は言ってたけど、怒るところなんだよ 逆になんで黙って行くの?やましいことあるからじゃない?って思うでしょ。支配欲のある相手って相手が何処で何してるとかを自分が把握していない事が許せないんだよね。例えば男のいる飲み会に行きましたっていうのを後日知ったら、それはもう二度と口を聞いてくれなくなることも容易に考えられるくらい、報連相は大事。後出しは悪。信用って事実の積み重ねでしか示せないと思う。そういう相手なら尚更。

だから聞かれなくとも報告をして身の潔白を証明しておくのは絶対。だけどそれを嬉々としてやるのが受け手なわけ。これはストレートに相手の言う事をきいてることに喜びを感じているわけではなくて、そういう心得で相手の欲を満たして“あげている”という、密かやな、細やかな優位に立つことでこちらの支配欲も実は作用されているんだ。わかるかこのロマンが。

私の考える完璧な主従関係ってこういう事なんだけど、この形がこの2人はすごく歪で、そりゃ上手くいかないよ〜って、見てて思う。

 

だけど上手くいかないからこそ、ラストのシーンが引き立つんだよなあ そこは良かった。

 

しかしこの女の雌豚奴隷適正なさすぎて、雌豚奴隷検定あったら絶対不合格だわ。3級も取れないだろうな。

 

 

とりあえず2人の行く末が気になるから続きも観てみようと思う。取り急ぎ感想でした。