欲望の再生
いつも行っている美容院。
担当の美容師さんが、最近参加した講習会でスピリチュアルな話を聞いて面白かったという話をしていた。
「佐藤さんはさー、なんか習い事とかしようと思ったことある?」
「あ、ありますよ!
結局行かず終いでしたけど(^^)」
「へえ、何を習おうとしたの?」
「SMの緊縛道場です!」
ここで私は思った。
あ、求めてた習い事のカテゴリー、絶対これじゃねえな?
引き返せないのでそのまま話したが、多分お料理教室とかそういう種類の話を求められていたと思う。
だが毎回行っている美容院で、いつもベラベラ自分のことを話してしまうからその調子でついこんな友人同士の飲み会で2杯目過ぎた頃に話すような話をしてしまった。しかも恵比寿というお洒落プレイスで。
失敗した、と思った。それでも私はこれからも堂々とこの美容院に通うのだろう。こういうところで羞恥心が欠けている事を実感する。本当に母体に忘れてきてしまったようなので取りに帰りたい。
しかし美容師とは会話のプロでもある。(そうでもない奴も多いが)
「あっそういうの興味あるならさ、
フィフティ シェイズ オブ グレイ って映画観てみなよ!俺全然知らないで観たんだけど、SMの話だったんだよね(笑)」
この美容師さんは、恐らく私と同級生であっても全く違う場所で息をしているような人間なのだ。簡単に言うとバリ陽キャ。「なつみの人生」という名の1本道で普通に生きていたら全く出会わなかったであろう人類だが、こうして私の薄暗い話にもちゃんと寄せてくれるのがありがたいなと思った。
そして最近よく映画を観るようになった私はこれも絶対観よう!と心に決めたのである。
だがしかし、それには問題が。
私の家でDVDが再生できるのはリビングのみ。それは、そう、つまり、地獄。気まずさの骨頂。自身の親に性癖を惜しむ事なく披露する娘 is 最悪。親のいない時間で私が家にいる時間、というのも難しいし、帰ってきたら即消して何かでカモフラするのもヒヤヒヤしてしまう。ドラマのちょっとエッチなシーンですら気まずいのにどうしてこんなR指定モノの映画が観れるというのか。
無理だ……己の羞恥心、カムバック……
私の中にもきちんと存在していたのだ。
だがここで諦める私ではない。
本日、
ポータブルDVDプレイヤーを購入しました。
Amazonプライムだとか色々あるこの世の中で、ポータブルDVDプレイヤーというチョイス。Blu-rayすら再生できない代物。いいじゃないか、たまには時代に抗っていこう。まあ単に自分の事を信用していないので「すぐに飽きる」前提なのが、踏み切れない要因。すぐに飽きるであろう趣味にそんなにお金を使いたくはない。なのでこのくらいで十分だろう。
「コロナで外出を控える為、引きこもり生活を充実させる」というのは口実で本当はSM映画を観る為に買ったとは口が裂けても言えないがブログには書く。SMの!!エロい映画を!!観る為です!!!!
いやーーーこれで心置きなく観られる。
最近普通のミステリーとかサスペンスとか観てても、エッチなシーンあるからそれでも気まずかった。もーーーなんですぐやるのーー!?!?と思ってた。でも今はドンとこい!どんなプレイでも観られる!ヤッター!!!!
……初めてAVを観る男子ってこういう気持ちなんだろうか。部屋でコソコソと、完全なる自分のテリトリーで堪能したい、この気持ち。今なら男子中学生と力強い握手が出来そう。
まあAVと一緒にされたくないがな。私のは映画だし?高尚なエロって感じだから。そんなセリフ棒読み女優のアンアン言ってるだけの映像と一緒にしないでほしいけど?
…と、言い訳しながら観る感じもまた、エロゲを初めてやる男の「いやこれはエロが目当てなんじゃなくて話が良いからプレイするのであって…」というやつと完全に一致。無念。
もう私のことは世界で一番男子中学生の気持ちがわかるアラサーだと思ってくれ。
…ブログを書くにあたって、一番の甘えは過去ネタに走る事と下ネタに逃げる事だと思っている。でもこんな捨て身の下ネタは許してほしい。私の場合わりと通常運転なのでこれくらいでは捨て身と呼ばないのはさておき。でもどうせこのブログ見てるのは私の知人だから。どうせみんなも下ネタが好き。
じゃ、面白かったら感想書きます。
面白くなかったら浅い浅い感想になります。
でも未だに自分の映画の好みがよくわからなくて、ビビビッと来る映画に出会えていない。今の自分が好きな映画を聞かれたら うーん、ミニオン!って答えてしまうくらいに浅い。本当はなんかもっと…通っぽいのが言いたい… と、時計仕掛けのオレンジです…みたいな……いやでもお洒落ぶりたくはない……やっぱりミニオンでいっか…………
もうつべこべ言ってないでエロ映画観ます じゃあな