悲劇は突然に
私は今ドトールにいます。
スタバよりドトールの方が根暗に優しい気がする。スタバの店員には私の悩みとか一生理解されなさそう。こういう偏屈な事を言う客にも、ドトールは寄り添うのだ。知らんけど。
さてさて、このドトールの前で電話をしながら泣き崩れてる女性がいます。
私は一度通り過ぎたのだけど、どうしても気になって戻ってみた。が、電話の話が終わっておらず、つい前のドトールに入ってしまった。何故気になったのかと言うと、とても人ごとに思えなかったからである。私にも道端で泣きながら電話した経験あり。しかもそれが好きな男に振られた時だったので、人目も憚らず泣き崩れてた。人にどう見られてるかとかどうでも良いというか、そこまで意識が出来ないというか。電話越しの声に耳を傾ける事に精一杯。だってもしかしたらこれが最後の声になるかもしれないから。確か私の時も冬の日で、つん裂くような寒さと張り裂ける心が妙にリンクしてこのまま夜に消えたいと思ったものでした。妙に詩人になっているのはさておき。
だから人ごとだと思えないんだけど
話し掛けたらぶっ殺されるかな
何故なら私はその時話し掛けてきた男に殺意を覚えたから。人の弱味に漬け込んでナンパしてくるなと思った。まあ私も弱味に漬け込むタイプなんだけどね。「お願いお願い!なんでもするから!」って言われて「じゃあ私の前から消えてください!!」って泣きながらキレた。もういっぱいいっぱいだったんだよ許してくれ
異性だったからな、同性ならセーフなのでは
と思って話し掛けてみるかと、なんなら甘い飲み物でも渡そうかと戻ってきたけどまだ終わってなかった
どうしてあんなに泣いていたのだろう
男じゃないかな〜と私は思うんだけどね
人が亡くなった時とかって、案外その場で泣かなかったりするし 私は結構静かに泣いて後々も引きずるタイプ
男関連の涙であるなら得意分野なんだけどな
履修済みですって感じ
でも年上っぽいんだよな〜〜雰囲気 こんな小娘に「大丈夫ですか?」とか言われても大丈夫ですとしか言えないよね。そもそも「大丈夫?」って聞かれた時に「大丈夫じゃないです」ってあまり言えないよね。どう話し掛けるのが最適なんだろうね。
「寒くないですか?」
いや寒いよ当たり前だよでも寒さとか気にしてないんだよ多分…
「四千頭身っていうお笑いトリオ面白いですよ」
だから何お前の趣味だろ
数々のパターンを考えてみてももう1人の私が否定してくる……じゃあどうしろってんだよ………
いや。
相手は女性。
ならば答えは簡単だ。何故最初から思いつかなかったのか。女性を怒らせず、簡単に心に寄り添える方法。
「わかる〜〜」
これだ。行こう。